アジアNo1の中国スマホメーカー、オッポが北京の地下鉄で出している広告北京の地下鉄に出ていたオッポの広告 Photo by Hikari Tanizaki

アジアNo.1ブランドの中国のスマホメーカー、オッポが日本市場に参入し話題となっている。日本市場をどう見ているのか、どのように開拓するのか。中国在住17年目の筆者がオッポジャパンの鄧宇辰社長を直撃した。合わせて、日本の携帯メーカーが中国で失敗した事情についても解説する。(作家 谷崎 光)

日本参入で話題の
オッポジャパン社長に直撃取材

「実際進出してみて、日本の携帯市場は予想外のことがあった。世界でも日本は、キャリア(通信事業者)のシェアが非常に高い市場。日本のキャリアが長年積み重ねてきた壁をどう崩せばいいのか。これは私個人の感想だけど、日本では信頼関係を構築するのに、思ったよりも時間がかかる。私たち中国のビジネススピードと日本のスピードは違う。さらに人材採用が非常に難しい」(oppo japan 鄧宇辰氏)

 ニーハオ!北京在住の作家の谷崎光です。

 4月21日、中国・北京で開かれた“2018年日中未来ラボ”(北京和橋会主催)というイベントで、今、日本参入で話題のオッポジャパン(oppo japan)、鄧宇辰社長に直撃取材をした。

 オッポは日本ではまだあまり知名度はないが、携帯(スマートフォン)の販売額ではアジア1位、世界で4位の中国のメーカーである。残念ながら日本のスマホは、世界ランキングの10位以内にも入っていない(シクシク)。

 実はオッポのルーツは、90年代に中国で任天堂のファミコンに似たゲーム機を作って一世を風靡した小覇王というブランドである。

 このブランドを作ったのは段永平氏という中国人で、現在はアメリカ在住の有名な富豪投資家である。