GPS装着による
自己規制も有効な手段

 諸澤氏は、アメリカほど過激ではないにせよ、制度導入時には、犯罪防止を職務とする警察や検察など、守秘義務のある公務員に情報公開をして、段階的に防犯に協力している地域住民や学校などに範囲を広げていくべきだと語る。

 より強い対策として、性犯罪歴のある人間にGPS端末を装着させて監視するシステムがあり、アメリカの幾つかの州で行なわれている。日本でも新潟県議会が、今年5月に起きた新潟女児殺害事件を受けて、7月13日に性犯罪者へのGPS端末装着を国に求める意見書を議会に提出し、賛成多数で可決した。

 ここでも人権侵害を理由に反対する人も多いが、そもそも当人の同意を得た上で行なえば、人権問題には発展しないと、諸澤氏は言う。

「誤解が多いのですが、GPSを装着する目的は、国家による監視ではなく、性犯罪者自身の自己規制を図るもの。決して行動を見張っているわけではないのです。『夜10時以降は外出しない』と約束したら、ちゃんと守られているのかチェックする程度。これなら多くの人は異議を唱えないはずです」

 日本の性犯罪に対する認識が甘いのは、そもそも罪が軽いからだともいえる。例えば、強盗と強姦を比べると、2017年7月13日に施行された刑法改正前までは、強盗の罪の方が重かったのだ。

 また改正後でも、強姦は強盗と同様、5年以上の有期懲役刑であり、まだまだ性犯罪が軽視されているのは否めない。

 刑法の重罰化も含めて、国が早急に前述したような性犯罪対策を行なうことを望みたい。