「トランプ型職場」の心理学、なぜ感情が爆発し攻撃し合うのか
「敵か味方か」といった二者択一はわかりやすく、集団としてのまとまりが強固なものになりやすいのが特徴。でも、そうした短絡的な見方は、実は心に余裕がない! Photo by Keiko Hiromi

先日、米中間選挙が行われた。注目はトランプ大統領が率いる共和党が上院、下院でいずれも勝利するかだった。結果はさておき、これまでのトランプ米大統領の発言で見られたように「感情的な言葉を連発し、敵対勢力を徹底的にこき下ろす」手法がみなさんの印象に残っているだろう。そこで今回はトランプ型の手法に左右されやすい人はどんなタイプなのかにスポットをあてた。これが実は職場と共通する面もあるので参考にしてほしい。(心理学博士、MP人間科学研究所代表 榎本博明)

 強権を発動して異論を封じる。感情的な言葉を連発し、自画自賛するとともに、敵対勢力を徹底的にこき下ろす――トランプ米大統領のこのような手法が世界中に広がりつつあるようだ。

 この手法が多くの人たちの賛同を得られるのは、彼らの不満が渦巻く社会になっている証左といえるだろう。

 トランプ米大統領の手法がなぜ効果を持つのか、その背景について考えてみよう。

トランプ的手法に煽られる
人たちの心理メカニズム
【その1】欲求不満に基づく攻撃衝動を発散できる

 心理学の世界では有名な「欲求不満-攻撃仮説」というのがある。欲求不満の時に攻撃的な気持ちになりやすいことは、誰もが日常的に経験しているはずだ。

 普段はいたって温厚な人が、取引先や上司の何気ない言葉に突然キレてしまい、周囲を驚かすことがある。もちろん本人も、

「オレ、どうしちゃったんだろう?」
「何でキレたりしちゃったんだ?」

 と内心驚き、痛切に後悔する。