ASDには、対人関係や社会性に難があって知能の遅れを伴った自閉症、伴わない自閉症、さらにアスペルガー症候群などが含まれ、ADHDにも気が散りやすく集中できない不注意型(『ドラえもん』ののび太型)、落ち着きがなく後先考えずに行動してしまう多動・衝動性型(ジャイアン型)、その混合型などのタイプがある。

 このように症状や程度はさまざまで、しかも、ASDとADHDはしばしば同時に発症する。

 また、年齢や発達段階によって症状は結構変わる。例えば、子どものころの多動・衝動性は、大人になると落ち着くことがよくある。

 さらに、発達障害を見えにくくしているのは、思春期以降になると、下図のようにうつ病など気分障害、不安障害などの二次障害、合併症を発症しやすい点があるからだ。