山本輝記者(食品・外食、テック担当) 消費増税と同時に、外食・酒類を除く飲食料品には10%から8%への軽減税率が実施されます。しかも、消費税率の上げ幅が少ないことから、“消費増税ショック”はそこまで大きくないのではないかとみています。小売店に併設されている「イートイン(外食扱い)」と「テークアウト(小売り扱い)」との線引きが難しく確認の手間がかかるという苦情は業界から出てはいますが……。

 むしろ、小売り・外食チェーン各社は、直接的な引き上げの影響よりも間接的な影響を心配しています。実体経済がどうであれ、消費増税で将来を不安視する心理、“デフレマインド”が強まると消費者の財布のひもは固くなり、結果的に、食品支出を減らすことになりかねないからです。

浅島D デフレマインドの方が消費意欲の減退につながる本質的な問題だね。

 

山本記者 もう一つ注目ポイントがあるんです。消費増税がプライベートブランド(PB)の普及をさらに後押しするきっかけになると読んでいます。

浅島D それはどういう意味?

 

山本記者 18年にキリンビールは新ジャンル商品で、イオン、ファミリーマート、ローソンのPBを一斉に受託することを決めました。キリンには、ナショナルブランドの陳列棚を確保するための小売りとの関係強化、工場の稼働率アップという思惑がある。消費増税は消費者の低価格志向を促すので、コモディティ商品ではPBがより好まれる環境が広がります。その結果、食品メーカーでは「小売りの下請け化」が加速しそうです。

(4)トヨタも参入 定額サービス
稼ぐモデルへ大転換

浅島D トヨタも参入した「サブスクリプション(定額制)モデル」が話題になっているね。月額料金を支払うことで、トヨタ車が乗り放題。普段は庶民には手が届かないレクサスだって乗れるというから試してみたい!

片田江康男記者(グローバル担当) もともと、サブスクリプションという言葉は雑誌などの定期購読を意味するものでした。昨今、シェアリングの潮流もあり、消費者の志向が所有から利用へ急速に変化しています。事業者側から見るとモノが売れない時代に、定額サービスで多くの企業が収益化を図ろうとしています。