センター試験直前「3つの秘策」
(1)目標の点数を、2つ決める

まずは目標の点数を決めます。英語や国語ならば200点満点中何点取りたいのか、理科や社会ならば100点満点中どれくらい取れていれば志望校の合格に近づくのか、考えてみましょう。
ここで大切なのは、『目標を2つ設定する』ということです。1つは『一番理想の点数』。「この点数、過去問解いててもなかなか取れないけど、取れたら最高だな!」という一番理想的な目標を立てましょう。

対して2つ目は、最低でもこの点数は死守したい!、という『最低の目標点数』。「現実的に、これくらいは取れていないとダメだな」「問題が難しくても、この点数ぐらいはなんとか……」という点数を決めるのです。
試験というのは、何が起こるかわからないものです。まぐれでいい点が取れることもあれば、運悪く点数が悪くなってしまうこともあります。

重要なのは、『さまざまなパターンを想定しておくこと』です。

不測の事態が起こって、難しい問題が出題されても、「最低でもこの点数は取らなきゃ!」という点数が定まっていれば、そのために時間を配分できます。目標が高すぎてしまうと焦って点が取れるはずの問題すら取れなくなってしまいますが、最低の目標があれば「とりあえずここさえ解ければ……」と冷静に対処できます。逆に、ちょっと簡単な問題があったり、いつもより早く問題が解き終わった時に、目標点数が低いと「最高の結果」が得られません。攻めるときは攻める。守るときは守る。常にその二つの状況をシミュレーションしておく必要があり、そのためには二つの目標設定が必要なのです。

センター試験直前「3つの秘策」
(2)細かく目標の点数を決める

目標を設定したら、具体的に『その点数を取るためにはどこで点を取ればいいのか?』を考えてみましょう。得意な問題も、苦手な問題もあるでしょうが、「具体的に何問正解すれば合格点に届くのか?」を考えましょう。

よくある失敗として、苦手な問題で「でも、いい点取るならこの問題でも正解しないと……!」と無駄な時間をかけてしまって、結果的に得意なはずの問題で時間が足りなくなってしまうことがあります(かく言う僕も、実はこういうミスで点数を取りこぼしてしまったことがあります)。

このミスを回避するのが、「細かい目標設定」なのです。もしかしたら、自分の苦手な問題ではあまりいい点を狙わなくてもいいかもしれません。1問正解できれば、あとは他の問題で充分カバーできるかもしれないのです。

例えば、『数学IA』『数学IIB』という科目では大問の最後に少し難し目の問題があります。これを苦手とする受験生も多いのですが、実はこの問題が解けなくても、他の問題でカバーすれば8〜9割の点数を確保することができます。「全部正解してやろう!」という意気込みは大切ですが、もっと現実的にシミュレーションを行うことで、点数が安定するということもあるのです。