人と差がつく
効率のよい学び方

佐藤 「最初の一歩って何をすればいいの?」と思うかもしれませんが、本当に簡単なことでいいんです。自分のやりたいこと、興味のあることをインターネットで検索するだけでもいいんですよ。

青木 いろいろなことに興味を持つことはいいですよね。どんな人でも、何かしら興味のあることがあるはず。一つでもいいから、関連することに手をつけると、それがベースになります。あとは、友達に話を聞くとかでもいいですよね。

佐藤 今はSNSでいろいろな人とつながっている時代。自分がやりたいと思っていることを実現している人がいたら、アプローチして成功体験を聞いてみるのもいいと思います。私もいろいろな人からメッセージをもらうことがありますが、ちゃんと返すようにしています。

青木 『ずるい勉強法』のなかに、わからないことはその道のプロに聞くというのがありましたよね。これも本当にその通りだと思いますね。一人でやっていたら無限に時間がかかってしまいますから。

佐藤 最初から自分でやろうとしなくていいんですよ。私の勉強法の根幹は「真似る」こと。まず、成功した人の型を真似ていって、そこから自分流にするんです。

青木 まず自分で経験するというやり方も否定はしませんが、ゼロから経験しようとすると本当に効率が悪い。未知のことがたくさん入ってくるので、どれが大事かわからなくもなってしまいます。最初に成功イメージをインストールした状態で経験したほうが効率もいいし、結局身につくんですよね。そうやっていると「成功グセ」がつくので、次もやっていこう、という気持ちになります。

佐藤 『天才のパターン思考』にも書いてあった「やらされ感をなくす」というのにもつながりますね。受け身でやっているうちは楽しくない。自分で能動的にやっているからこそ楽しいし、だから続けていけるんですよね。

欲求と結びつけ
常識を疑い続ける

佐藤 能動的に続けられる環境をつくるためには、自分の「欲求」に結びつけるのがいいと思うんです。「夢」とか「目標」とかだと、なかなか出てこないかもしれないけれど、欲求だったら出てくるはずですから。そこから逆算してやっていけばいい。

青木 私の知り合いには、ずっと旅行をしたいから経営者になったという人もいます。経営は部下に任せて、自分は世界を飛び回っている。

佐藤 いいですね。表面的ではなく、本能的な欲求と向き合って解放するのがいいと思います。

青木 先ほど高校時代の電車の中のエピソードがありましたが、実はあのとき、「先輩みたいにモテたい」って思ってたんです。

佐藤 それこそ本能的な欲求ですね。たとえば、「一生ダラダラしたい」とか「他力本願で人に寄生して生きていきたい」でもいいんですよ。それも一つの欲求ですから。でも、たとえダラダラしたいでも、それを叶えるためには努力しなくちゃいけないし、そのための方法論は学ぶべきだと思います。最初に、「頭のいい人、結果を出している人は変化を求める」という話をしましたが、新しいことを求めることは、言い換えれば、「常識を疑う」こと。手段も結果も含めて、常識を疑い続けるという姿勢は必要だと思います。常識を常識だと思ったら、そこでストップしてしまう。

青木 思考停止になっちゃいますね。

佐藤 私は、自分自身のことも常に疑っています。「これで合っているのか? もっといいやり方があるんじゃないか?」って。ネガティブじゃなくて、ポジティブに悩むことですね。それも頭のよさにつながっていくのかなと思います。(後編に続く)

なぜ、頭のいい人や結果を出している人は変化を求めるのか?