○子宮頸がん/乳がん

 子宮頸がんと乳がんの検診は女性が対象となります。乳がんは男性もかなり少数ながらも罹患します。視触診は、乳房を観察し、しこりの有無を判断する方法ですが、小さなしこりは発見できません。現在、唯一エビデンスが確立された検査方法が、機械で挟みこんだ乳房にエックス線を当てて撮影する「マンモグラフィ」です。早期がんのサインといわれる石灰化(カルシウムが沈着したもの)の発見に適していますが、特に日本人の若い人に多い「高濃度乳房」の場合、しこりを見逃す可能性が高いというデメリットがあります。

 超音波により乳房の病変を検査する乳腺エコー検査では、高濃度乳房の人のしこりも見つけられます。現在、日本ではマンモグラフィとの併用による有効性を調べる研究が行われており、40代の女性約7万人を対象にした臨床試験で、早期がんの発見率が高まることが報告されましたが、死亡率減少効果の有無については臨床試験が進行中で、結果が出るまでにあと8年ほど時間を要します。乳腺エコー検査は、医師の技量により結果が大きく左右される検査です。技術を習得した医師が少ないのが現状ですが、日本乳がん検診精度管理中央機構が、マンモグラフィ読影認定医師を公表しているので、もし検診を受ける際には参考にするといいでしょう。

血液検査やPET検査で
本当にがん発見は可能?

「血液検査でがんを発見できるのでは?」という方もいるでしょう。がん細胞の中には、そのがんに特徴的な物質を産生するものがあります。血液中で測定可能な物質が、「腫瘍マーカー(目印)」です。腫瘍マーカーが上昇すれば、体内のどこかにがんがある可能性が高まります。だだし、検出力が低く、偽陰性や偽陽性が多いので、治療の経過や再発のチェックには有効ですが、一般のがん検診には適しません。