筆者の昔の感覚では、通常でも質問通告が出そろうのが20時頃だ。質問通告後、担当課が割り振られて、その後に官僚が答弁を作る。担当課の割り振りが決まるのが22時頃というのが、今でも平均的なところだろう。

 いずれにしても、質問者からの質問通告が遅いので、答弁を作成する官僚は深夜勤務・残業を余儀なくされる。担当課の割り振りが終わるまでは、官僚は基本的に待機せざるを得ない。

 また、答弁する所管大臣も審議当日の朝にさっと、問答集に目を通すだけで答弁せざるを得ない。

 質問の通告は、一般的に、前日夕方に国会議員会館に呼ばれ、役所の職員が議員から、直接質問の内容を伝えられる形態をとっている。ただ、質問者によっては、質問の項目だけをファックスなどで連絡してくるだけの場合もある。

 前者のやり方ではかなり具体的に質問の内容が知らされるが、それでも通告された質問がされず空振りになるものも少なくない。

 ファックスで送られてくる場合は、抽象的な内容で項目も幅広く書かれているので、官僚が大臣のために用意する答弁資料は想定問答を含めてかなりの量になる。

 国民への公表という観点からみれば、インターネットの時代なのだから、質問をする国会議員が質問内容を自らのSNSで公表すればいい。そうすれば、与野党間ルールで「2日前昼」が守られているかどうかも、国民にハッキリわかる。

 国民の中にも、各省大臣が、答弁も求められていないのに、まるで「拷問」のように予算委員会などの席に貼り付けられて、必要な事務仕事ができないことについて、不合理に思う人は少なくないのではないか。

 例えば、アメリカやイギリスの議会では、質問と答弁に必要な人しかいない。だからこそ、こじんまりとした雰囲気で、少人数の熱い議論が行われている。

 日本の国会では。質問しない人が別のことをやっていたり、答弁しない大臣が座り続けていて眠ったりしているのは仕方ないだろう。

 野党は、質問通告がなくても大臣は答弁する義務があるというが、現実の問題として、大臣は質問通告がなければ答弁をしなくてもいいので、質問通告のない大臣までも拘束するのは、時間の無駄使いである。