2月4日に始まった中華圏の旧正月「春節」期間中、今年も中国から多数の観光客が日本列島各地に押し寄せた。彼らの消費力は日本経済にとっては貴重な恵みだが、日本製品を大量購入する“爆買い”は死語となりつつある。(「週刊ダイヤモンド」編集部 大坪稚子、重石岳史)
2月初旬の東京・銀座。春節を迎え、高級ブランド店でウインドーショッピングを楽しむ中国人観光客らで例年通りのにぎわいを見せていたが、その消費行動にはある変化が生じているという。
「家族や友人向けの土産物として化粧品などを買う個人客は相変わらず多い。ただ一昔前のように、明らかに転売目的で大量にまとめ買いをする業者は減った」。百貨店の免税専門フロアにいたスタッフはそう話す。
その変調ぶりは、百貨店各社の売上高の推移からも明らかだ。