マインドマップとは何か?
「知性の時代」の幕開けと共に脳に関する研究が躍進し、脳とその驚くべき機能への関心が一段と高まっている。
脳は人体の血液循環システムや神経システム、あるいは木の枝や葉脈など、あらゆる自然の形態と同じように有機的に機能する。ツールバーやメニューリストを介在させずに、脳は自然に有機的に考える。思考力を高めるには、この仕組みを反映するツールが必要だ。そのツールが、マインドマップである。
マインドマップは思考プロセス全般に使えるが、記憶と創造、そして学習に特に適している。脳の「スイス・アーミーナイフ」(万能ナイフ)にもたとえられるマインドマップは驚くほど多機能で、手がきやパソコンで作成して日常業務から問題解決まで幅広く対応できるように工夫されている。
マインドマップの基本ルール
中心に絵があり、その絵から枝が生えるように放射状に線が伸びて、枝状の階層構造になっていることがマインドマップの大きな特徴だ。
1 マインドマップは中心の絵(セントラル・イメージ)が起点になる。セントラル・イメージには、そのマインドマップのテーマやトピックを絵で表す。アイディア、概念、見解、気づき、題材、話題、仕事上の関心事などを大まかに表してもいいし、詳しく描いてもいい。
2 そのセントラル・イメージから直接枝が生えるようにして、第1階層のブランチ(メイン・ブランチ)を伸ばす。直線ではなく有機的な曲線を描き、セントラル・イメージと接する部分を最も太くして枝先に向けて徐々に細くすることがポイントだ。
メイン・ブランチ上には、本の章見出しに相当するような重要な概念をキーワードかキーイメージで記入する。第1階層のキーワード(あるいはキーイメージ)はBOI(Basic Ordering Ideasの略、基本アイディア)と呼ばれる(注:ここではマインドマップの基本的な形を示すためキーワードを記入していない)。