仕事のさまざまな場面で予測が求められる。生産部門の「生産量の決定」、営業マーケティング部門の「販売目標の設定」「売上予測」を例に、エクセルを使った予測の基本を押さえよう。(週刊ダイヤモンド2019年2月9日号「ビジネス数学」特集より抜粋)

 未来をどう読むか。それには「統計の基本的な考えや道具を使う。こうした基本ツールを使いこなすことができるかどうかで大きな差がつく」。『ビジネスマンの数字活用力向上講座』『プロコンサルタントの最強エクセル術』などの著者の内山力・MCシステム研究所代表取締役はそう断言する。

 弁当を作るA社の生産部門を例に考えてみよう。欠品や売れ残りをなるべく出さないような生産量を設定したい。判断に使える数字は過去2カ月間のデータしかない。では、どうすればいいか。

 データ分析の入り口で大事なのは、分布の“形”をつかむことである。まずエクセルで「ヒストグラム」を作ってみよう。区間(階級)ごとにデータの頻度(度数)を数え、分布状況を見るものだ。

 ヒストグラムの作成には、関数を使うなど幾つかの方法があるが、ここでは手軽な「アドイン」の「分析ツール」を使う方法を押さえておこう。

 まず、前段階の準備として、左上の「ファイル」タブから「オプション」を選び、その中から「アドイン」をクリックし、右に表示されたメニューの中から「分析ツール」を選択する。そして、画面下の管理の「設定」をクリックし、OKボタンを押す。すると、「データ」のタブに「分析ツール」が表示され、その中から「ヒストグラム」を選択できるようになる。