さらに日本には「節句」があります。節句の由来は中国の陰陽五行説ですが、日本の暦として定着していて、まさに年中行事として1年の節目となるものです。

 有名なのは5月5日の端午の節句、7月7日の七夕(しちせき)。上巳はどうでしょう。「じょうし」と読みますが、3月3日、桃の節句です。1月7日の人日(じんじつ)は七草粥を食べる七草の節句です。もう1つが9月9日の重陽(ちょうよう)。こちらは菊の節句です。

 今では節句は子どものためのものと思われていますが、来歴をたどれば、そうとも限りません。たとえ子どもが主役でも、準備をするのは親ですから、私たちの節目でもあるわけです。

 そもそも日本人は農耕民族で、自然と共存して生きてきた民です。だから四季折々の自然を愛で、自然とともに生きてきました。季節を意識することがとても大切だったわけです。その上に中国の文化や西洋の文化も取り入れ、和洋折衷で多くの行事、節目を引き受けました。その意味では素敵なコスモポリタンと日本人はなったのだと思います。

 例えばバレンタインデー。バレンタインには商業主義などの批判もありますが、私は前向きに受け取りたいです。長年連れ添った伴侶に感謝を伝える時、きっかけがないとなかなか照れ臭くてできるものではありません。バレンタインはとてもいいきっかけです。「いい歳してバレンタインなんて」などと言わず、楽しんでしまいましょう。

旬にこだわることで、
健康にもよく、日々が楽しくなる

 節目とは少し異なるのですが、旬というものがあります。

 10年以上前から、食べ物の旬を意識して、旬の食材を好んで食すようにしています。例えば魚。旬の魚はもちろん美味しいのですが、それだけでなく滋養があり、健康にいいと思っています。さらに、やはりそこを意識することで、恵まれた日本の四季を身近に感じることができます。

 ちなみに江戸っ子は、誰よりも旬を早く味わいたいので、「走り」が好きだといいますが、私はまさに旬、要するにピークを好むようにしています。

 旬の食材はまた、値段も安いです。例えば秋の味覚、サンマ。出始めに1匹300円したサンマが、旬になると3匹で300円。しかもおいしい。

 例えば5月なら旬の魚はタイ、ハモ、カマス、カツオなどです。野菜なら春キャベツ、新玉ねぎ、タケノコなどでしょうか。海外でもヨーロッパの人たちは春先のホワイトアスパラを求めること、わが国の秋の松茸以上のものがあります。私は日本の旬だけではなく、海外の旬も楽しんでいます。そんなものが容易に手に入るのも日本の素晴らしさでしょう。