グループメンバーに対する
「遠慮」の壁を取り払う

「グループ内で特定の人ばかりが話をしている」「人によって発言量に偏りがある」

 これも企業内の研修においてよく見られる光景の1つです。こうした状況は、極端に声(存在感)の大きな受講生がいるときや、経験値・学歴・意欲などで格差が大きいときに発生しやすくなります。こんなときにオススメの方法が2つあります。

【方法1】少人数で話し合いをする

 島形式で研修を進める場合、一般的には4~6人で1グループを構成することが多いと思われますが、この人数で話し合いをするとどうしても「話す人」「話さない人」の格差が生じます。通常、最後の全体共有ではグループとして出た意見を代表者が発表するケースが多いため、周囲の意見にただ乗りするだけのいわゆる「フリーライダー」を生み出す可能性もあります。

 こうした状況を打開するには、ペア(または3人1組)での話し合いが有効です。6人全員で話すのに比べて、ペアで話をすると「話さざるを得ない状況」が生み出されます。同時に、グループに対して遠慮してしまうような意見であっても、少人数であれば気軽に発言してもらえるようになります。

【方法2】共有の仕方にルールを決める

 グループ内での話し合いの進め方を受講生に委ねてしまうと、どうしてもグループ内の雰囲気や力学に話し合いの方向が左右されやすくなります(1人の人ばかりが発言する、全員が押し黙って誰も話そうとしない、など)。そこで、何かしらの「縛り」を設けて、強制的に意見交換の進め方を方向付けします。

 たとえば、たくさんの意見・アイデアが出てくるような話し合いであれば、「1人ひとつずつ発表すること」をルールにして順番にシェアしてもらいます。これによって、全員に対して均一に発言を促すことができます。

 他にも、参加者同士でグループリーダーを決めてもらって、そのリーダーの仕切りのもと、話し合いを進めてもらう方法も有効です。リーダーは全てを自分がまとめる必要はなく、他の人から意見を引き出したり、発表者を指名したりするなど、グループ内の全員の力をうまく引き出せるように全体を仕切ってもらいます。