金融庁は、「パンフレットから元本割れリスクがあることが理解しにくく顧客から苦情が発生している」、「運用利回りの記載がなく、顧客は『積立利率』を運用利回りと誤認するおそれがある」と指摘している。

 外貨建てで運用されるため、当然のことながら、満期時に大きく円高であると元本割れが発生するが、確かに提案書やパンフレットではわかりにくい。

 一番問題なのは保険会社独自の「積立利率」表記である。契約者が支払った保険料から契約初期費用や管理費用を除いた残りの部分が積立に回る。保険で言う積立利率は、積立部分の運用率のこと。支払った保険料に対しての運用利回りとは異なるのである。

 保険会社の利益やコストを差し引いた後の運用率が積立利率のため、実質利回りは積立利率よりも低くなるが、これを理解している契約者は少ないだろう。しかも、この積立利率は外貨ベースの利率である。

ほとんどのFPは
外貨建て保険を勧めない

 さて、相談者から「外貨建て保険をどう思うか(契約してもいいか)」と聞かれた場合、私は「勧めない。やめておきましょう」と答えている。

 その理由は大きく3つある。

 ひとつ目に「手数料が高い」こと。保険会社は販売会社(銀行や代理店)に支払う手数料を完全開示していないが、たとえば金融庁が2016年8月に出した報告書によると、保険会社が銀行に支払う一時払い外貨保険の手数料率は平均で6.8%(15年度)。投資信託の購入時手数料が平均2%強であるのと比べ、本当に高い!

 この手数料は、保険契約者が銀行など販売会社に直接支払うわけではなく、保険会社が金融機関に支払う仕組みだ。しかし、その原資は契約者の保険料なので、その分収益性が落ちる。

 お金を増やそうと思ったとき手数料(コスト)はできる限り低いものを選ぶのが鉄則であることを忘れてはいけない。