幸せは自ら見つけて
いかなければならない
「幸せが欲しくて、ひとりで住むのに湖畔にある大きな家を買って、車も買って、毎日100キロ運転して仕事場に通っていました。7~8時間の仕事という“痛み”があるから、そのぶんを全部取り返したい気持ちだったんです」
ニーナ・コリアンダーさん/フィンランド/「イッタラ」プレス
彼女は、車や家を買うことが、仕事の苦しみのトレードオフだと思っていました。でも、気づいたのだそうです。「結局、私はお金には何の価値も見いだせないということがわかりました」と。
ニーナさんは、体を壊したことをきっかけに、すべてを売り払ってカナダに渡ってしまいました。現在はフィンランドに戻って、小さな家に住み、陶器メーカーでプレスの仕事をしています。
前よりも忙しいのに給料は安いし、車もない。でもやりたかった仕事ができて、とても幸せだというのです。
もちろん今も昔も一生懸命働くことは大切です。しかしニーナさんや、かつての日本人が得ていたようなトレードオフは、もはや成り立ちません。
幸福度ランキングが高いという共通点こそありますが、北欧の国々だって完全に同じではありません。ここまで紹介してきた制度や慣習を、日本にそのまま持ってきても、おそらく幸せにはなれないでしょう。
日本なりのスタイルを選択し、日本なりのアレンジを加えていく。幸せは自ら見つけていかなければならないのです。
では、私たちは幸せになるために、何をすればよいのでしょう。変えなければならないこと、捨てなければならないこと、そして新しいライフスタイルとは何か。『Less is more』の中で具体的にふれていますので、ぜひご覧ください。
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