幸せは自ら見つけて
いかなければならない

[北欧現地インタビュー:社会保障と制度編]<br />北欧が世界幸福度ランキングでトップにいる理由

「幸せが欲しくて、ひとりで住むのに湖畔にある大きな家を買って、車も買って、毎日100キロ運転して仕事場に通っていました。7~8時間の仕事という“痛み”があるから、そのぶんを全部取り返したい気持ちだったんです」
ニーナ・コリアンダーさん/フィンランド/「イッタラ」プレス

 彼女は、車や家を買うことが、仕事の苦しみのトレードオフだと思っていました。でも、気づいたのだそうです。「結局、私はお金には何の価値も見いだせないということがわかりました」と。

 ニーナさんは、体を壊したことをきっかけに、すべてを売り払ってカナダに渡ってしまいました。現在はフィンランドに戻って、小さな家に住み、陶器メーカーでプレスの仕事をしています。

 前よりも忙しいのに給料は安いし、車もない。でもやりたかった仕事ができて、とても幸せだというのです。

 もちろん今も昔も一生懸命働くことは大切です。しかしニーナさんや、かつての日本人が得ていたようなトレードオフは、もはや成り立ちません。

 幸福度ランキングが高いという共通点こそありますが、北欧の国々だって完全に同じではありません。ここまで紹介してきた制度や慣習を、日本にそのまま持ってきても、おそらく幸せにはなれないでしょう。

 日本なりのスタイルを選択し、日本なりのアレンジを加えていく。幸せは自ら見つけていかなければならないのです。

 では、私たちは幸せになるために、何をすればよいのでしょう。変えなければならないこと、捨てなければならないこと、そして新しいライフスタイルとは何か。『Less is more』の中で具体的にふれていますので、ぜひご覧ください。


【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】

[北欧現地インタビュー:社会保障と制度編]<br />北欧が世界幸福度ランキングでトップにいる理由定価:1,470円(税込) 四六判・並製・192頁 ISBN978-4-478-014707

◆本田 直之『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。
北欧諸国があらゆる「幸福度ランキング」で上位を占めているのはなぜか。世界的に見ても豊かなはずの日本が、どうして81位なのか――。
ハワイをベースにノマドライフを実践する本田直之が幸福度ランキングトップの北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の人たちと幸福について語り合って得た、確信。発売後、即大増刷が決まった話題の書を是非ご覧ください。

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