「頭寒足熱」という言葉がありますが、うつぶせになると普段忙しく稼働している頭が休まり、太ももの付け根にある鼠径部(そけいぶ)の詰まりが取れて足先まで血流がよくなることで、頭寒足熱に近づくのです。
もう1つ考えられる理由は、うつぶせになると頭蓋骨の真後ろにある後頭骨(こうとうこつ)が開放され、動きやすくなります。すると、脳や脊髄神経へ栄養や老廃物を流してくれる脳脊髄液の循環がよくなるので、脳圧が減少し、副交感神経が優位になることで眠りやすくなる可能性が考えられます。
とはいえ、首や肩を痛める可能性があるため、うつぶせのまま長時間眠ってしまうことはおすすめできません。
また、長時間のうつぶせは、体の様子を見ながら行い、決して無理をせず、体に痛みや苦しさを感じた場合はすぐに中止してください。
ひとまず1~3分間程度うつぶせになってから、普段寝ている姿勢に戻って睡眠に入りましょう。
正しいうつぶせのやり方、注意事項、さまざまな効果、うつぶせを応用した簡単なエクササイズは、『うつぶせ1分で健康になる』をご覧ください。
また、本書ではうつぶせになることが難しいという人のための半うつぶせ姿勢(半腹臥位・はんふくがい)も紹介していますので、参考にしてみてください。