片づけブームが生む誤解(3)
「人気の片づけ術」は万人の正解?

 書店の家事コーナーに並ぶあまたの片づけ本やブームになった人気の片づけ本は、ほとんどが著者の経験をモデルケースにしたものです。

 これはいわば「個人の哲学」のお裾分けなので、万人の正解にはなり得ません。切り口やアプローチ、言葉の選び方には好みも分かれるのが当然です。「しっくりきた」「腹落ちした」「迷いがなくなった」と思えて、それをきっかけに部屋や生活のコントロールができるようになったなら、その収納術とは相性が良かったということです。メソッドのいいところをどんどん取り入れてみましょう。

 一方で「ピンとこない」「つらい」と感じるのであれば、その方法に縛られる必要はありません。自分に合う別の切り口、アプローチを探しましょう。

 はじめに、王道のメソッドを「いいところ取り」して暮らしに取り入れましょうと言いました。「これならできそう」と感じる方法があれば、「物」「収納デザイン」「動線設計」のどの部分を解説しているものか、しっかり理解した上で取り入れてみてください。足りないと感じる部分は別で情報を探すか、詳しいプロを頼ってみるのも1つかと思います。

 ただ、注意点が1つあります。あちこちのメソッドから「片づけの小ワザ」のようなテクニックのつまみ食いするのはやめましょう。物を捨て過ぎて後悔したり、収納小物が増え過ぎて部屋が手狭になったりするのは、ブームを中途半端に取り入れた人が陥りがちな失敗です。表層的に取り入れるだけでは、いつまで経っても本質的な解決にならず、問題は解決しないからです。 

 今回は「片づけブーム」に振り回されないためのヒントをお伝えしました。溢れる情報は、ただ単純に眺めて楽しむも良し、わが家のカスタマイズ方法として取り入れるも良し。ですが、みなさん自身がしっかり手綱を握って、我が家に合うような形でうまく活用してみてくださいね。

(家族の片づけコンサルタント sea<しー>)