このような詳細な分類は、おおらかな国民性である中国人にとっては衝撃的である。みんな頭を悩ませており、SNSはごみ分別の話題であふれている。そして、自虐的なコメントや冗談めいたコメントで賑わっている。

 例えば、

「乾物は湿ごみ、ウェットティッシュは乾ごみだ」
「飲み残したタピオカミルクティーは、どうすればいいかな?」
「使ったコンドームは何ごみ?」
「目に見えるものをつい分類してしまう俺の自動反射能力はすごい!」
「ごみ分別の前で皆、平等となる」

 などなど。

「一番分かりやすい方法」は
豚を本位に考える分類

 早速、「ごみ分別検索サイト」も次々と誕生している。

 ごみの名前を入れたら、何ごみに属するか回答が出てくる。巷(ちまた)では、分別しやすいようにネットでいろいろな「指南」が出回っている。

 そこで現在、「一番分かりやすい方法」として高い人気を博しているのが、「豚を本位に考える方法」だ。

「湿ごみ」=豚が食べられるもの
「乾ごみ」=豚が食べられないもの
「有害ごみ」=豚が食べて死んでしまうもの
「可回収物」=売ったカネで豚肉を買えるもの

 SNSでは、このような冗談めいたコメントやエピソードが多いが、投稿者本人たちは真剣で、笑いたくても笑えない状況だ。

 なぜなら、誰も逃げ道がなく、これから厳しい規定に従い、毎日出てくるごみに直面しなければならないからだ。ごみ捨て場では、家のごみは人の目にさらされ、隠すことができない。「これは何のごみかなー?」と、人々は老弱男女問わず、ごみの前に立ち、真剣に考えている。

 ちなみに中国では、人と喧嘩(けんか)する時に、「あなたはごみだ!」というフレーズを多用する。日本語でいえば「人間のくず」という意味だ。ゆえに、冒頭のように、今の上海市民は少なくとも1日に1回は「あなたは、何のくずだ?」と聞かれている状態だ。これは、あまり気分の良いものではない。