仕事のプロとしての4回転目で、
ようやく大きな成果が出る

 「仕事のプロ」としての1回転目は、仕事のプロになるための洗礼でした。苦しみながら「自ら考え、動き、成果を出す」という仕事のひと回しを行うなかで、仕事のプロの天井を見ることができました。

 2回転目は、マッキンゼーや外資からヘッドハンティングされてきた上司という「仕事のプロ」から得た学びでチャレンジするも見事に失敗、その「失敗から再び学び」、ようやく前に進むことができました。

 3回転目は、エムアウトでひたすら量稽古でした。そしてその量稽古を3つの新規事業の「型」として磨き上げました。

 そして、2018年の「2ヵ月連続上場」が4回転目といえます。

 「仕事のプロ」として量稽古してきたこれまでの積み上げが、ようやく実を結びました。

 この4回転の振り返りを、さらにそのポイントを抽象化してまとめると、こうなります。

 1回転目=教えてもらうことで学び

 2回転目=自ら実行することで学び

 3回転目=量稽古と型化で身につけ

 4回転目=ようやく実を結び始めた

 じつに基本的なステップでした。

 要領の悪い私は、30年という、だいぶ長い時間を掛けてしまったのですが、読者のみなさんは、本連載を参考に、ぜひ、短時間で駆け抜けていただけたらと思います。

 【19歩目】
 量稽古の積み上げは、「仕事のプロ」としていつか実を結ぶ。

守屋 実(もりや・みのる)
1969年生まれ。明治学院大学卒。1992年にミスミ(現ミスミグループ本社)に入社後、新市場開発室で新規事業の開発に従事。メディカル、フード、オフィスの3分野への参入を提案後、自らは、メディカル事業の立上げに従事。2002年に新規事業の専門会社、エムアウトをミスミ創業オーナーの田口弘氏とともに創業、複数の事業の立上げおよび売却を実施。2010年に守屋実事務所を設立。設立前および設立間もないベンチャーを主な対象に、新規事業創出の専門家として活動。自ら投資を実行、役員に就任、事業責任を負うスタイルを基本とする。2018年4月に介護業界に特化したマッチングプラットホームのブティックスを、5月に印刷・物流・広告のシェアリングプラットホームのラクスルを2社連続で上場に導く。