学習指導要領が10年ぶりに改訂
「社会に開かれた教育」が学校の課題に

「最近はESG投資、SDGsの観点から、教育への投資を考える企業が増えています」

 そう話すのは、多数の企業の教育支援活動を長年サポートしてきたキャリアリンク代表取締役の若江眞紀氏。

 ステークホルダーが、業績だけでなく、企業が持続的な成長を実現するために環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)への配慮と投資を十分に行っているかどうかを評価するようになってきた。また、2015年に国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)には「質の高い教育をみんなに」という指標がある。企業が子どもたちの教育にどう寄与するかが、今まで以上に問われている。

 これまで社会貢献の取り組みとして本業外の限られたリソースをやりくりして行っていた教育支援が、企業の成長や評価により大きく関わるようになる。つまり、「経営課題」になっていく。「今はその過渡期にある」と若江氏は指摘する。

 また、学校側の事情にも変化がみられる。2017年、文科省が学習指導要領を約10年ぶりに大幅改訂。小学校では、来年度より全面実施となる。子どもたちが未来を切り開くための資質・能力を確実に育成することをめざし、「社会に開かれた教育課程の実現」を重視するようになる。

 しかし、日本の小中学校には、教職以外の社会人経験がない教員が多い。2017年度の公立小中学校の教員採用者において、民間企業経験者はわずか3~4%台だった。「社会に開かれた」教育を教職者のノウハウのみで実現するのは、極めて非現実的である。

 そこでより一層、民間企業との連携が求められるというわけだ。