「もう疲れすぎて家事なんてイヤ」「料理がめんどくさすぎて死にそう」――そんな悩める人たちにおすすめなのが「はじめて楽しく料理ができた!」「感動した!」「もう献立に迷わない!」と絶賛されている『厨房から台所へ』と志麻さん初の著書『志麻さんのプレミアムな作りおき』だ。特に『厨房から台所へ』は新聞書評で東大教授が絶賛。志麻さんの手にかかると、冷蔵庫にある食材が、ふだん食べられないプロのレシピに大変身。まさに魔法使いだ。これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。3時間で15品以上作るという志麻さん。今回は「涙が止まらなかった」と話題の『厨房から台所へ』の中から、簡単なのに満足度の高い一品を志麻さん自ら紹介する。(構成:寺田庸二、レシピ撮影:三木麻奈、著者撮影:難波雄史 初出:2019年9月1日付け記事を一部修正し掲載)

【伝説の家政婦・志麻さん】がトテツモナイ衝撃を受けた! チーズINのめちゃうまサラダとは?【書籍オンライン編集部セレクション】

衝撃的なサラダとは?

今回は拙著『厨房から台所へ』の中でも思い入れのあるレシピ「クロタン・ドゥ・シャビニョルのサラダ」を紹介しましょう。

「クロタン・ドゥ・シャビニョル」とは、フランスのロワール川上流にあるシャビニョル村の山羊のミルクでつくられるチーズです。

形は小さい手のひらサイズの円錐型でころころとしていることから、「クロタン(馬や羊の糞)」という名前がついたともいわれています。

ほっくりした食感と酸味とコクのあるこのチーズを半分に割ってバゲットにのせ、カリカリに焼き、熱々のチーズとパンをたっぷりのサラダの上にのせたクロタンのサラダはパリで人気を博し、その名を知られるようになりました。

【伝説の家政婦・志麻さん】がトテツモナイ衝撃を受けた! チーズINのめちゃうまサラダとは?【書籍オンライン編集部セレクション】

山羊のチーズは癖があり、苦手な人もいますが、好きな人にとっては癖になる味です。

初めてクロタンのサラダを食べたのはフランス留学時代でした。

焼いた山羊のチーズがサラダの上にのっているだけなのに、初めて食べたときはとても衝撃的でした。

山羊のチーズの味もすぐに大好きになりました。

カリカリと焼けたパン、ほくほくでコクのあるチーズ、さっぱりシャキシャキのサラダ。

とてもシンプルな料理なのに味も食感も面白く、バランスのいい飽きのこない料理でした。

それ以来、メニューにこのサラダを見つけると、思わず注文するようになりました。

残念ながら、日本ではチーズがとても高く、日本では1個1000~1500円くらいしますが、フランスだと200円から450円くらいで買うことができます。

1個200円なら普段使いできる値段ですが、1000円だとそうはいきません。

それでもチーズ好きな方にはぜひつくってもらいたい料理の一つです。

フランス料理には意外にもシンプルな調理法が多いのです。
シンプルだからこそ、素材の特徴や味を活かした料理になるのです。

チーズ屋さんの前を通ったらクロタン・ドゥ・シャビニョルのサラダを探してみてください。そして『厨房から台所』を参考にぜひ週末、家族みんなでつくっていただけたらと思います。