研究者ポスト欲しさに
不正に手を染める

 記事によると、トップは元東邦大学麻酔科准教授の藤井善隆氏。骨の研究者で医師の佐藤能啓氏は6位。佐藤氏の共同研究者だった岩本潤氏が9位、藤井氏の共同研究者だった斎藤祐司氏も9位に位置している。こうして見ると教授もさることながら、教授を目指す研究者の数も多い。

「不正を行う大多数は、若手研究者なのです。まず、安定した研究職を得るためには論文を多く発表しなければなりません。研究者としての人生がかかっているから、リスクが大きくても不正を犯すわけです。そして不正の多い国では、研究者の評価が数値化されがちです」

 理系の研究者は文系に比べ、論文数などの数値指標で評価されやすい。そのため文系よりも理系の研究者の方が、圧倒的に不正が多くなるのだという。

「例えば研究職でどこか良いポジション狙おうと思ったら、論文を書かねばならない。どの研究雑誌に載っているかも重視される。論文が載る雑誌にはスコアがついていて、一流誌だとハイスコアがもらえます。採用する側も、本来は応募者の論文内容を逐一チェックすべきですが、そうした論文が掲載された雑誌のスコアで判断してしまいがちです」

 研究職の募集では、良いポジションになると100人近い応募がある。全員の研究内容を細かく見ると膨大な審査になってしまうため、どの雑誌に載っているかを見て“足切り”をするというわけだ。