4. 強者連合を組んで世界を目指す(マトリックス左上×右下)
このやり方は、すでに資産(お金に限らず、技術などの無形資産でもかまいません)がある人向けです。資産をうまく活用して、有力な外国勢とタッグを組むという選択肢です。
企業でいうとM&Aなどがこれに当たります。円高のうちに外国企業を買収したり提携したりして強者連合に入っておくと、先々の競争に備えた布石を打つことができるでしょう。
個人でいうと、海外で同じ分野の仕事をしている人との連携などが該当します。これは先に挙げた「3. 日本のプロを目指す」にも関連するところなのですが、インターネット時代の今日、日本で実績を上げている人の評判はオンライン上などでも広く知れわたり、外国からも声がかかる可能性が高くなっています。
外国から声がかかった場合、自らその才能を開花させて世界を目指すのもひとつの方法ですが、もうひとつ、あなたの才能をうまく売ってくれるパートナーと連携して世界を目指すという方法もあります。
5. フォロワーになる(マトリックス左下)
5つめは「来る者を拒まず従う」という生き方。グローバルマーケットに打って出るわけでなく、かつ強みと呼べるスキルも持ち合わせていない場合はこのカテゴリに属することになります。
グローバル競争が加速し、日本のマーケットの魅力が薄れるなか、突如解雇を言いわたされるリスクが高くなることを考えれば、この選択肢はできれば避けたいところです。
反面、経営者や仕事が外国に移っても、文句を言わずに従えばあまり激しい衝突は起こさずにすみますから、上で見てきた1~4の選択肢と比べて、穏やかに日々を過ごせるという見方もできるかもしれません。
以上、グローバル時代を生き抜く際の5つの生き方を整理してきました。どの選択肢を選択するのかは、人それぞれだと思いますが、残念ながら格差が大きくなってしまういまのグローバル社会の状況を考えると、「フォロワー」になる道を積極的に選択するのはあまりお勧めできません。
そこで次回は、どのようにして「フォロワー」から抜け出し、この世界をサバイブするのかを考えてみたいと思います。
※次回は7月26日(木)に配信予定です。