では、「少量~中等量」とは具体的にどの程度の量なのだろうか。Chen氏によると、それは1日当たり約20gのアルコールを指すという。これは、目安としてビールでは1.5缶(アルコール度数5%、330mL)、大きなグラス1杯のワイン(度数12%、200mL)、蒸留酒ならショットグラス1杯分(50mL)に相当する。なお、米国糖尿病協会(ADA)は、適度な飲酒量の目安として、成人女性では1日1杯未満、成人男性では1日2杯未満を推奨している。
米モンテフィオーレ医療センター臨床糖尿病センター長のJoel Zonszein氏は、「少量の飲酒が体に良いことは、2型糖尿病患者でも変わらない」と述べている。ただし、「1型糖尿病の人、および2型糖尿病でインスリンや低血糖を引き起こす可能性のある薬剤を使用している人は、飲酒に慎重になる必要がある」と注意を促している。
そしてZonszein氏もChen氏と同様、「過度の飲酒は問題。飲み過ぎはトリグリセライドの上昇を引き起こし、膵炎などの重篤な健康問題につながる可能性がある」と懸念を示している。
なお、学会で発表された知見は、査読を受けた専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2019年9月17日)
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