「食品スーパーのディズニーランド」といわれる米国の「スチュー・レオナード」「食品スーパーのディズニーランド」といわれる米国の「スチュー・レオナード」。創業以来、50年もたつのにわずか7店という店舗数にも、1店1店の顧客を重視してムリな多店舗展開はしないという姿勢が貫かれている Photo:Dave Kotinsky/gettyimages

ネット全盛時代になっても勝ち残れる店、アマゾンにはない魅力のある店とはどんな店か。米国ではファストファッションのフォーエバー21の経営破綻が最近伝えられているし、実際、日本からも撤退することが明らかになっており、アマゾン・ドット・コムの猛威が静かに進行している。このまま店舗は淘汰(とうた)の嵐にのみ込まれるのかというと、どっこいネットに負けず存在意義を見いだしそうな“店”はありそうなのだ。ネットと違う土俵に上がった店だけがこれから勝ち残れる?――。(流通ジャーナリスト 森山真二)

「食品スーパーのディズニーランド」といわれる
米国の「スチュー・レオナード」

 米国にある「スチュー・レオナード」という食品スーパーをご存じだろうか。米では「食品スーパー業界のディズニーランド」の異名を持っており、かつて坪当たりの売上高で世界一になったこともあるチェーンだ。

 店の売り場面積は約3300平方メートル前後と、日本の食品スーパーの標準的な店の倍くらいの大きさだ。