一言でポイントをまとめる
せっかくですので、1つ分かりやすい例をご紹介しておきましょう。
私は以前、お客さまに勧められて『〈インターネット〉の次に来るもの──未来を決める12の法則』という本を読んだことがあります。分厚い本でしたが、その本質を一言で表す言葉がありました。それは「いつも初心者」という言葉です。
私が若い頃にはインターネットもパソコンもありませんでした。それがパソコンを使うのが当たり前になり、インターネットで瞬時に情報を集められるようになり、SNSが登場し、スマートフォンが普及し、そして今はAIの進化に注目が集まっています。
つまり結局のところ、いつも初心者なのだと思って新しいものを使ってみることが大事なのだということです。
私がこの本を読んで得たことは、この「いつも初心者」という言葉で表せると思います。
もちろん、もっと細かくメモしたこともたくさんありますが、私がコンサルタントとしてこの本から何を学んだのか、お客さまにどんなアドバイスができるかということを考えると、「私たちはみんないつも初心者なのですから、新しいものはどんどん使ってみましょう」ということが言えればいいと思います。
「一言」でポイントをまとめることも大切です。
一言で要約すれば頭に残りますし、頭の中にあることならいつでもどこでも活用できます。頭にしっかり残すには、メモを取ったらときどき見直すこともお勧めです。
ほんの1、2分ですむことですから、メモを取りっぱなしにしないことが大切です。
ちなみに、メモを取るというのは先にご説明した「素直さ」や「謙虚さ」の訓練でもあります。
何人かの方から聞いた話では、セブン&アイ・ホールディングスの創業者である伊藤雅俊さんは、どんな人の話も必ずメモを取っているそうです。伊藤さんほどの方がメモを取り続けているというのは、やはり誰の話であっても素直に謙虚に耳を傾け、そこから学ぼうという姿勢を持っていることの現れでしょう。
素直に学ぶ姿勢を持つこと、その実践的な方法としてメモを取るということをぜひ実践してみてください。
【行動習慣Checkリスト】
・読んだ本を要約し、手短に人に説明してみる
・理解したことは要点をまとめ、メモする習慣を身につける
・メモはときどき見直す