この図表を見ると、1人当たり医療費に相当大きな地域差があるという問題をいったん横に置くとしても、保険料について医療費水準では、説明のつかない非常に大きな地域差があることが分かる。

法定外繰入で税負担
負担と受益が見えにくく

 同額の医療費がかかっているときに、それに見合う保険料負担が加入者である住民に求められていない国保では、その財源不足分は法定外繰入(図表2)を含む何らかの公費投入などによって賄われていると考えられる。

 法定外繰入が行われているケースは、(1)十分な保険料の設定が行われていない場合、(2)保険料が適正な水準であってもさらに財源を投入できるだけの財政的な余裕がある場合、(3)医療費をおうように出しているゆえに財政的に赤字である場合、などさまざまだろう。

 しかしいずれにしろ、法定外繰入は受益と負担の関係を見えにくいものにしており、またコストを将来に先送りしている可能性が高いという意味で、財政民主主義の観点からも問題が大きい。

都道府県単位化で
持続性は確保されるか

 年齢構成が高く医療費水準が高い、所得水準が低く保険料の負担が重い、そして財政運営が不安定になるリスクの高い小規模保険者が多いといった「構造問題」を解決するために、2018年度から国保の大改革が始まっている。

 この改革を一言でいえば、国保の都道府県単位化であり、これまで基礎的自治体である市町村が担ってきた財政運営の責任を都道府県が負うことになった。

 都道府県は事務の効率化や標準化、広域化を推進するなどの役割も担う。市町村には保険料の賦課・徴収や保険証の発行といった役目が割り当てられている。