医療保険「CURE(キュア)」シリーズが人気のオリックス生命保険が10月2日、引受基準緩和型の3商品をリリースした。そのうち「終身保険ライズ・サポート・プラス」と「医療保険キュア・サポート・プラス」の2商品は既存商品の改定版だが、「定期保険ファイン・サポート・プラス」は緩和型商品としては珍しい定期保険がベースの新商品だ。緩和型の商品を拡充するオリックスの狙いと、3商品の中身を精査していこう。
拡大画像表示
まず、引受基準緩和型の商品を拡充する狙いは何か。それは「人生100年」といわれる時代にあって、これまでの人生のロールモデルが崩れてきたことだ。
20代で結婚して子どもを育て、60歳前後で働き盛りの期間が終了する。そういった時代はすでに去り、晩婚化が進んだ上、高齢になっても転職したり、新たな学びを得たりするなど、多様な生き方や働き方をする時代に突入した。それに合わせて仕事のステージが長期化するようになっている。
つまり、保障が必要となる期間も長くなるわけだが、年を重ねたぶん保障が必要になったときに、病気を抱えているリスクも高くなる。
かつて大手生保を中心に大量に販売された定期付き終身保険。60歳前後で死亡保障がなくなり、医療保障だけになるタイプの商品だが、これでは死亡保障が足りない上、医療保障についても80歳前後で保障が切れるため、実態に即さなくなってきたといえる。そこで、緩和型商品の出番というわけだ。
無論、オリックス生命に限らず生保各社は、こうした社会の変化に応じて緩和型商品の拡充を急いでおり、開発競争が激しくなっている。それに対抗するためというのも、狙いの一つである。