元気がない!と思ったら
まずは血液検査へ

コラムに書かれていたとおり、石原壮一郎さんは受診時、フリーテストステロンは9ピコグラムより少し低下していたものの、SF36での検査所見での円形図はほとんど縮んでいませんでした。つまり、日常生活において元気で活力があり、なんら問題はなかったため、結果的にテストステロンを補充しても、あまり実感がなかったようです。
しかし、実際に「元気がなくなった」「いろいろなことがおっくうになった」「集中力がない」「ふさぎ込む」等の症状があったり、症状が出ていなくても、夜勤や深夜残業などが多く体内リズムが乱れがちな人は、ぜひ一度、自分のテストステロン値がどのレベルかを調べてみてください。

先日、私の講演を聞きにきたかたたちに、SF36質問紙に書き込んでいただいたことがありました。傍目からは、元気に社会活動をしているように見えたのですが、図6−1のように、同世代の健康な男性の図より円が大分縮小していました。不規則な生活をしているのかもしれません。特にまだ元気なはずの30代男性、30代女性もだいぶ疲れており、経過が心配です。

体調不良が改善!?「元気ホルモン補充」体験記 後編

このように、ご自身が自覚していなくても体調不全、更年期症状を抱えている方はひそかにいるということなのです。

やはり、40歳半ばを過ぎたら、その後の長い人生の体調管理の第一歩として、フリーテストステロンの検査と、できれば問診表(SF36)でのチェックしてみてください。

フリーテストステロンの検査は泌尿器科をはじめ、男性更年期、メンズヘルス外来、男性外来等で検査できます。自分の弱みや問題点に早めに気が付けば、後半人生を元気で過ごすための健康管理の戦略をたてることができるはずです。