STEP 4【蒸らし】

挽いた粉をペーパーフィルターの中に入れ、ドリッパーごと振って粉を平らにしてください。また、サーバーとドリッパーをスケールの上にのせ、ゼロ(0)にセットしてください。そして、抽出時間を計測するために、タイマーをスタートさせてください。

抽出は、お湯を「3投」に分けて注湯します。1投目が「蒸らし」、2・3投目が「本抽出」です。

全部で300gのお湯を使用する場合は、蒸らしで「60g」(=20%)を注湯します。ゼロセットしたスケールなら、表示が「60g」になるまで注くだけです。ドリッパーの中心から外側に向かって渦を巻くように、全体に満遍なく注いでください。

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一般的に蒸らしのゴールは、コーヒードームを作ることだと言われており、上手に泡を膨らませられないと失敗だと考えられているようですが、コーヒードームは抽出の成否と関係がありません。

コーヒードームとは、お湯と反応して気泡化した二酸化炭素です。二酸化炭素は焙煎によって生じますので、焙煎が深くなるほど豊富に発生します。

蒸らしにおいて何より大切なのは、コーヒードームを作ることではなく、「粉全体に適量のお湯が均等に行きわたること」です。

少し細かいですが、注湯スピードは「秒速3~4ml」「5cmの高さ」が理想です。また、蒸らしの時間は、300gの場合、注湯開始から「約1分」までを目安にしてください。

STEP 5【揺すり】

蒸らしで、お湯と粉を均等に触れ合わさせ、豆の溶解度を最大化するために、ドリッパーを揺すります。

「STEP 4」でお湯を注ぎ終わった直後に、ドリッパーを両手で持ち、円を描くように3回ほど揺すってください。ドリッパー内のお湯と粉を、思い切ってスピンさせてください。

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STEP 6【抽出】

ドリッパーのお湯が抜けたら、複数回に分けてお湯を注ぎます。これから「本抽出」の2投目に入ります。

2投目は、1投目(蒸らし)と同じ「60g」(=20%)を注湯してください。同様に、中心から渦を巻くように満遍なくお湯を注いでください。

「フィルターの壁にお湯を当てない」と教わった方も多いかもしれませんが、フィルターの壁沿いに位置するコーヒーの粉にもしっかりお湯を触れさせることが大切です。

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開始から「約10秒」で2投目は注ぎ切りましょう。「約2分」までにドリッパー内のお湯が落ち切らない場合は、粒度をもう少し粗くする必要があります。

なお、今度は「秒速5~7ml」のスピードで、1投目より少し速めに注湯してください。

STEP 7【抽出】

次は、本抽出の3投目です。3投目は、「180g」(=60%)を注湯してください(スケールの表示が300gに到達するまで)。

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3投目を注ぎ終わった後も、3回ほどドリッパーを揺すり、均等にお湯と粉を攪拌させてください。ドリッパーの側面に粉ができるだけ張り付かないようにし、お湯が落ち切った際に、フィルターベッドが平坦になっていたら成功です。

抽出時間は開始から累計「約3~4分」に収めることを目安にしてください。それ以上かかる場合は、粒度をもう少し粗くする必要があります。お湯が落ちたら抽出は終了です。

【完成】
ドリッパーが完全にお湯抜けしたら完成です。サーバーからカップにコーヒーを移しましょう。

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