また、自分で苦労して解いた問題の解き方は、自分の実力として深く定着します。
先生から解説を受けて理解するのと、自分で解いて理解するのでは、自分で解いて理解するほうが定着度は深いのです。
そのため、できるだけ自分で解こうとする生徒は、算数・数学がどんどん得意になっていきます。
苦労して解く喜びを知っており、その喜びを経験することが好きなので、好きこそ物の上手なれ、で算数・数学が得意になっていくのです。
お父さん、お母さんが教えたい「解く喜び」
一方、算数・数学が得意ではない子は、相対的にあきらめるのが早いようです。
1つの問題を1つの方法で解けなかったらもうあきらめて考えるのを拒否してしまう生徒がいます。
「もっと考えてみようよ。他の方法で解けるかもしれないよ」とこちらが声をかけても、一向に考えるそぶりを見せないのです。
そのような生徒は、算数・数学が嫌いで、算数・数学=つまらないもの、と心の中で決めつけているため、できるだけ考えたくないというのがあります。
また、そのような子は、苦労して解く喜びを知らないので、あきらめが早いのだ、と言うこともできます。
苦労して解く喜びを知っていれば、すぐにあきらめずになんとか1人で解こうとするものです。
私はそのような生徒に対して、なんとか苦労して解く喜びを教えてあげたい、その喜びを教えてあげよう、という姿勢で指導します。
問題を解くのをあきらめた様子なら、すぐに解説するのではなく、最小限のヒントだけ出すようにしたり、簡単な問題を出して自力で解く経験をできるだけ増やしたりなどです。