インターンシップのトレンドは
早期化、採用目的化、有償化
インターンシップの早期化と採用目的化に加えて、最近のもう一つのトレンドが有償化だ。下表は21年卒向けの主な有償インターンシップをまとめたものである。LINEでは1週間当たり10万円、5週間のインターンシップで50万円の報酬が支払われる(エンジニア限定)。ディー・エヌ・エーではコースによって若干違うが、3~4日で10万円と単価は高い。
有償化が広がっている背景には、各社のインターンシップが夏休みに集中する中で、学生を引きつけようという狙いもあるだろうが、もう一つ、「欧米ではインターンシップは体験ではなく就業。だからそれに見合う報酬を支払う。当社もそのようなスタンス」(LINE People Partner室 People Experience Designerの青田 努氏)というように、就業型のインターンシップが広がっていることもあるだろう。
企業が手間やコストがかかる就業型のインターンシップに注力するのには理由がある。能力的にもカルチャー的にも自社に本当にフィットする人材かどうかをしっかり見極めるためだ。
「インターンシップで約2カ月間、会社の良い所も悪い所も見てもらって、この会社は自分のチョイスには入らないと気付いてもらうのも一つの成果」と、日本マイクロソフトの杉田勝好執行役員人事本部長は言う。つまり、インターンシップは企業側が学生を選ぶだけではなく、学生側も企業を選ぶ場だということだ。