日本経済への打撃は限定的

 もっとも、海外経済が混乱し、日本の輸出が激減したとしても、日本経済への打撃は従来と比較してはるかに小さなものにとどまるだろう、と筆者は期待している。その理由は、少子高齢化による消費の安定と労働力不足である。

 高齢者の所得と消費は安定しているので、消費者に占める高齢者の比率が上昇していけば、消費の変動は小さくなる。加えて、高齢者向けのサービスに従事している現役労働者の所得も安定しているので、彼らの消費も安定するのである。

 少子高齢化による労働力不足の時代には、輸出企業でリストラされた労働者が次の仕事を見つけやすいので、「失業して金がないから消費ができない」といった事態が生じにくい。したがって、個人消費が落ち込みにくく、景気の波が小さくなる。

 もちろん、海外からくるショックの大きさによって、楽観は禁物であるが、仮にリーマン・ショック級のショックがきたとしても、日本の景気の落ち込みは当時よりはるかに小さなものとなるであろう。その意味では、過度な懸念は不要だ。