家の中の空気をきれいに温かく保つ方法

風邪・インフルだけじゃない!「冬の不調」を避けるためにできること『「病気にならない家」6つのルール』上郡清政(KKベストセラーズ)

「人は寝る時間も含めて、人生の約60%を家の中で過ごします。体に摂取する物質の中でもっとも多いのが室内空気です。質の悪い空気が体に入れば、体の調子が悪くなるのは当然です。しかし、日本のほとんどの家の空気は、外の空気より汚れていると考えるべきです」と話すのは、住環境アドバイザーで、『病気になりにくい家 6つのルール』筆者の上郡清政氏。

 住宅の性能を生かし、家の中の空気をきれいに温かく保つ「住まい方」とは、具体的にはどんなものなのか。上郡氏によると、家で気をつけるべきポイントは、(1)換気(2)温度差(3)湿度(4)家の使い方の4つだという。ここからは上郡氏に、具体的な「住まい方」を聞いていこう。

(1)換気~空気の通り道を意識する

 人ひとり当たり必要な換気量は、30立方メートル/時とされる。気密性が極めて高い家で、換気だけでこれだけの空気を入れ換えようとすると、1日に12回の換気が必要になる。しかし、2時間おきに換気をするというのは現実的には難しい。家の中の空気が、自然に、効率よく循環するように工夫したい。

 ポイントは「家を全体的にとらえて空気の入り口と出口をハッキリさせ、空気の動く道筋を意識すること」。例えば、家の対角線上にある窓を2カ所空けておく。全開でなくてもいいので、空気が抜けていくようにするとよい。

 マンションの場合は、玄関ドアの近くに丸い換気口があり、ここから外の空気を取り込んで、キッチンや浴室などの換気扇から排出するようになっている部屋が多い。また、2階建ての場合は階段から遠い1階の窓を少し開け、2階の窓ももう1カ所開けておくと、風が抜けやすくなる。

 これとは別に、毎朝起きたときと、外出先から戻ったときに5分間ずつ窓を大きく開けて換気するとよい。

(2)(家の中の)温度差

 家の中を空気が流れるようになっても、吹き込んでくるのが冷たい空気では家中が寒くなってしまう。冬は外から入ってくる空気が冷たいので、空気の入り口近くにストーブなどを置いて温めると、家全体を効率的に温められる。同じ理由で、給気口の近くに空気清浄機を置いて、外から入った空気をできるだけきれいにしてから家の中へ送り出すようにするのも効果的だ。ドアはストッパーなどを使って開けておき、全ての部屋を空気が抜けるようにする。

 注意したいのが窓。日本の窓は断熱性が悪いサッシ窓が多いため、冬場、外気温が低いと窓からどんどん冷気が入ってくることになる。単に室内の温度が下がるだけでなく、空気中の水蒸気が冷やされて結露の原因にもなる。断熱シートを付けるなどして、できるだけ窓から冷気が入るのを防ぎたい。

 上郡氏は、暖房を運転し続けて、家全体を常に暖かくしておくことを推奨している。ヒートショックまで行かなくても、極端な温度差は人間の体に強いストレスをかけ、自律神経を乱したり免疫力を下げたりすることがある。家全体が温かく、部屋の温度差があまりない環境を目指そう。

風邪・インフルだけじゃない!「冬の不調」を避けるためにできること空気の入り口と出口をはっきりさせ、適切な窓を開けて自然に空気が循環するようにするのが大事だ