AI技術を駆使した
「人間に近い」ロボット

 CESといえば、やはりAI技術を駆使したロボットが花形だ。中でも特に多くの来場者の笑顔を誘っていたのが、上半身に顔と両腕がついたヒト型に近いロボットの「リーチー」だ。

リーチー
来場者とゲームをするロボット「リーチー」

 フランスのボルドー地方を拠点とするポレン・ロボティックス社が開発したこのロボット、積み木を手でつかむことができ、三目並べの陣取りゲームで人と対戦できる。実際に対戦してみると、リーチーはかなり賢く動きもスムーズだ。うっかりしているとこちらが負けてしまう。リーチーが勝負に勝つと、頭の触覚を震わせ、顔を振って嬉しそうな動きをする。一方、負けると触覚が下を向き、しょんぼりした動きをして同情を誘うところが面白い。

 同社のテクノロジーは、ラズベリーパイとパイソンを使ったオープンソースだ。つまり、外部のディベロッパーたちが同社のプラットフォームを自由に使い、ロボット開発に参加することができるのが特徴だ。

「もともと大学のロボット研究室出身の研究者である私たちは、オープンソースこそコミュニティをつくる最善の道だと信じているから」と語るのは、CEOのマチュー・ラペイル氏だ。同社の4人の社員たちは皆、フランスの大学などでAI技術を教えてきた研究者たちだ。

 リーチー・ロボットの価格は、頭と腕が1本だけついたモデルが8000ドル。頭に両腕がついたモデルは1万7000ドルだ。かなり高価だが、オープンソースのロボットとして、スタートアップや研究者に向け、今後販売していくという。

 このリーチー、プログラミング次第では、カフェでコーヒーをつくるバリスタの役割を果たしたり、絵を描いたりもできるそうだ。両腕は3Dプリンターでつくることができ、付け替えることも可能だ。「ものをつかむ動作はかなり洗練されてきたので、次は指を付け加えて、それぞれの指を自在に動かせるようにしたい」とラペイル氏は語る。