財政膨張#第5章
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財政健全化目標の先送りが続く中で、「財政出動」は成長につながるのか。特集『財政膨張』(全5回)は、「反MMT」の立場から財政健全化を重視する佐藤主光・一橋大学教授のインタビューで最終回を締めくくる。同氏は、「堅実な財政再建の道筋を示さない状況での財政出動はむしろ国民の不安を強める」と話し、歳出改革がインセンティブになる消費増税の工程表作りを提言する。

巨額の政府債務があるのに
これだけの経済対策は必要か

 今回の経済対策は金融政策に限界が見える中で、これを補うような財政出動への要請が高まっていることが背景にある。

 金利が低く推移する限り、国債を発行して財政支出を拡大する余地があるとの主張が海外にもある。

 だが一方で、日本政府の債務残高は対GDP(国内総生産)で200%を超える。景気も雇用も悪くないのにこれだけの「景気対策」が必要なのか、疑問だ。