JA大淘汰#7
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新型コロナウイルスは「ニッポンの食卓」までも脅かしつつある。タマネギやニンジン、ネギなどの中国産野菜は軒並み輸入量を減らしており、食品メーカーや外食・小売りチェーンがてんやわんやの騒ぎになっているのだ。特集『農業激変 JA大淘汰』(全9回)の#7では、日本の「農・食」業界の中国への依存構造を解き明かす。(ダイヤモンド編集部 新井美江子、浅島亮子)

レタス出荷量で全国首位の長野
年収2000万円農家の「一大事」

 2月29日からオリエンタルランドは「東京ディズニーランド」と「東京ディズニーシー」の臨時休園を決めたが、新型コロナウイルスのリスクが迫っているのは老若男女の“夢の国”だけではない。外食・小売り業界関係者の間では “レタスの夢の国”に持ち上がった「一大事」に不安の声が上がっている。

 “レタスの夢の国”とは、日本有数のレタス産地で知られる川上村(長野県南佐久郡)のことだ。

 日本の農業をリードするキーパーソンの間で、川上村の存在を知らない者はいない。レタス栽培で成功した農家は“レタス長者”とも呼ばれ、「年収2000万円を稼ぐレタス農家がザラにいる。億万長者もいる。“レタス御殿”を建てられるほど裕福で、もうかる農業を実践している」(農業関係者)とうらやましがられるほどだ。

 そもそも、長野県にはレタス栽培に適した“素地”がある。冷涼な気候は夏場でも高い品質の高原野菜を育てることができる。また、大消費地である首都圏へのアクセスが良いという地の利もある。そのため、新鮮な野菜を大量に求める小売り・外食チェーンからの引き合いが非常に多い。

 実際に、長野県はその実力を見せつけている。2018年実績ベースで、長野県のレタス出荷量(サラダ菜を含む)は20.3万トンに上る。2位の茨城県の出荷量(8.7万トン)を大きく引き離し、圧倒的な全国ナンバーワンを誇っているのだ。

 しかし、である。現在、このレタスの一大産地の繁栄が揺らぎかねない「一大事」が持ち上がっている。