東大医学部卒の医者ママである森田麻里子医師は、自身の息子が毎日6時間寝ぐずりを続ける日々が続いたそうです。そこで睡眠に関する医学研究を徹底的に調査し、1本のメソッドにまとめて実践したところ、なんと息子が3日で即寝体質に!
そんな夢のような寝かしつけの方法を徹底的にわかりやすくまとめた新刊『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』には、夜泣きに悩むご家庭なら必ず知っておきたい知識が満載です。「寝かしつけが手厚すぎると逆に夜泣きが増える」といった意外な事実から、「保育園での多すぎるお昼寝、少なすぎるお昼寝への対処法」「最適な寝かしつけタイミングがわかる8つのサイン」といったすぐに使えるノウハウまで網羅。そんな本書の中から、一部を特別に無料で公開します。

東大卒医者ママがみんなに伝えたい<br />赤ちゃんの寝具と突然死の関係Photo: Adobe Stock

赤ちゃんの突然死リスクを
下げる5つのチェックポイント

 赤ちゃんの寝具は「乳幼児突然死症候群(SIDS、シッズ)」のリスクが関わっています。SIDSとは、元気な赤ちゃんが睡眠中に突然亡くなってしまう病気です。

 日本でも毎年100人くらいの赤ちゃんがSIDSで亡くなっています。SIDSの原因ははっきりしていませんが、予防のためにできることはいくつかわかっています

 たとえば、アメリカでは、SIDSのリスクを下げるための方法として、次のことがすすめられています。

SIDSのリスクを下げる寝室環境チェックポイント(*1)

・スリーパーなどの寝具は、毛布と比べ、頭部にかぶさったり巻きついたりするリスクを下げつつ、赤ちゃんを暖かく保てるため、望ましい。
・SIDSや窒息のリスクを下げるため、枕やぬいぐるみ、クッションなど、やわらかいものを赤ちゃんのお布団の近くに置かない。また、毛布やたるんだシーツもお布団の近くに置かない。
・赤ちゃんは硬い表面の場所に寝かせる(ぴったりフィットするシーツをかけたマットレスなど)。
・ベビーベッドに取りつけるベッドバンパーは赤ちゃんには推奨されない。
・少なくとも生後6カ月まで、できれば1歳までは、赤ちゃんは両親と同じ部屋で両親と別の布団やベッドで寝るのがよい。

 ご家庭に赤ちゃんがいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

*1 Task Force on Sudden Infant Death Syndrome (2016) SIDS and Other Sleep-Related Infant Deaths: Updated 2016 Recommendations for a Safe Infant Sleeping Environment, Pediatrics; 138(5): e20162938.
アメリカ小児学会による、乳幼児突然死症候群のリスクを下げるための推奨事項。