ビジネスで結果が出せない場合、話の内容がマーケティングのセオリーにのっとって「適切な内容にまとめられている」のだとすれば、あとは私たち営業の「伝え方」や、「相手の中での私たちへの信頼感の醸成」を見直すことになる。
いつも幸せそうな表情をしていれば
信頼されやすくなる
では、どのようにしたら私たち営業が「より効果的にこちらのメッセージを伝えられるようになり、相手に信頼してもらえるようになる」のだろうか?
これに対する回答は、従来からさまざまな大学などが、たくさんの研究結果を発表している。それらの中から今回はニューヨーク大学の研究を紹介しよう。
この研究では、表情の作り方によっては
・相手から信頼される可能性が高まる
・人からの信頼度は表情で高められるが、自分が有能であることは示せない
というのが結論だ。
今回のこの研究によって、
・人は、「幸せそうに見える人ほど、信頼する」「幸せそうな表情で、幸せそうなしぐさで、幸せそうな話をする」人ほど、「この人は信頼できそう」と思う
・人は、「怒った表情の人」ほど「この人は信頼できなさそう」と思う
・そのとき、「幸せそうな表情」でも「怒っている表情」でも、その人の「有能さの印象」には全く影響を与えない
ということが明らかとなった。
つまり、人は
・相手の「有能さ」と「信頼度」を全く切り離して認識している
・もし自分の顔の作りが有能そうに見えなくても、いつも幸せそうな表情をしていれば信頼されやすくなる
のだ。
ビジネスを成功させるには
相手からの信頼獲得が欠かせない
eコマースを除いて、営業が見込み客や顧客と対面で商談し、成果を上げるビジネスモデルの場合、私たち営業が相手から信頼され、商談が進まないことには、ビジネスは成功しない。だから、ビジネスを成功させるには、相手からの信頼獲得が欠かせない。
しかし、人は相手に信頼を寄せるまでには時間がかかるのに対し、相手の印象は会った瞬間の0.1秒くらいで決めてしまっているということも、たくさんの研究等からすでに明らかになっている。