「告知文」は医療現場でも有効

 この苦境のなか、最前線で戦っている医療現場の方のストレスを減らすことは特に重要です。そんな医療従事者の方々に理不尽極まりない態度でクレームをつけ、心を傷つける“モンスターペイシェント”が大きな問題になっています。

「熱が出たから今すぐPCR検査をしろ!」と押しかけてくるので、業務の支障になるという声も耳にしました。検査を受けて感染の有無をはっきりさせたい気持ちは理解できますが、治療の最前線で一刻を争っている医療現場には高圧的な言動や理不尽な態度に個別に向き合う時間はありません。医療機関の運営と業務に支障をきたさないことが最優先であることを正確に伝えることはとても大切です。

「患者さんの言い分をしっかり聞き、しっかりと説明責任を果たすことが重要――」

 医療機関の皆さんはまじめで勤勉な方が多く、このように相手の言い分をしっかり聞くことで、いつのまにか相手の土俵に上がってしまうのです。

 医療現場の要はプロフェッショナルの医療従事者の皆さんです。何を言われても、罵声を受けても、平常心で単純な作業、個別対応と即答はできない姿勢を貫くことに徹してもらうために、告知文のような盾を備えて、クレームから身を守ってほしいと思います。告知文の表現を「お客様→患者の皆さま」「店舗→病院、窓口」などに改変して使ってください。

 こうした事態だからこそピンチをチャンスに、クレームを許さない社会的機運が高まっていってほしいと思います。

(エンゴシステム代表取締役 援川 聡)