プロテインの種類によって
体が不調になるケースも

 タンパク質の過剰摂取による悪影響で、最も深刻なのが、肝臓と腎臓への害 だという。

「肝臓と腎臓は、タンパク質を分解する臓器です。タンパク質の摂取量が多すぎると分解が追いつかず、負担が増え、肝臓も腎臓も疲れてしまいます。これらの臓器にダメージが蓄積することで、腎結石のリスクが高くなるといえるのです」

 とはいえ、腎結石の危険性が高まるのは、体重1kgにつき2.8g以上のタンパク質を毎日摂取している場合だという。体重60kgであれば168g、プロテインドリンクに換算すると約8杯半だ。この量を毎日取ることは難しいため、腎結石のリスクは、それほど心配する必要がないと、小谷さんは語る。

「量ももちろんですが、同様に注意してほしいのが、プロテインの種類です。プロテインは大きく3種類に分けられます。牛乳を原料として吸収が早いとされる動物性の『ホエイ』と、同じく牛乳を原料としていますがホエイより吸収がゆるやかな『カゼイン』、それから大豆を原料とした植物性の『ソイ』です」

 筋トレ後の筋肉修復を最も効率的に行う「ホエイ」は、筋肉をつけたいという人には主流のプロテインだ。一方で、腹持ちがいい「カゼイン」や、美肌づくりの効果もある「ソイ」は、ダイエッターや美容意識の高い人々からも支持を集めている。

「動物性タンパク質のほうが早く体内に吸収され、効果が表れるのも早いという特徴があります。しかし、タンパク質は思っているよりも複雑で、『この用途なら、このプロテインを摂取すればOK』と、単純に結びつければいいわけではないのです」

 小谷さんは「プロテインの種類と、体質の“相性”が重要です」という。

「人により、相性の良いプロテインと、悪いプロテインがあります。いくらハードなトレーニングをこなし、規定量のプロテインを摂取しても、相性が悪ければ思うようなトレーニング効果が出ません。動物性タンパク質のほうが早く体内に吸収されるとはいえ、自分の体質と合っていなければ、効果は低いのです」