講師を務めている大学で、授業内容の改善のために前年度の授業内容記述の変更方法を聞いたら、「3年間は変更できない」という返答があった。また、管理システムの講座名に誤植があったので修正依頼をしたときには、過去からそうなっているので修正できないと断りを受けた。大学組織の硬直化は深刻な事態をもたらす。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

授業内容を3年間変えられない⁉
筆者が直面した大学のトンデモ掟

理解に苦しむ「トンデモ返答メール」が示した大学組織の硬直化
大学スタッフとのコミュニケーションでは驚かされることが多い Photo:PIXTA

 緊急事態宣言下で大学の授業が始まった。国立大学、私立大学でビジネススキル実践演習講座を実施してきたが、今年はZoomで実施している。参加する学生がビデオとマイクを常時オンにして、内容を説明する代わりに講師である私と学生で問答し、解説する代わりにロールプレイやグループ討議を繰り返し、双方向演習だけを行うプログラムだ。

 毎年、授業の準備をする過程で、大学スタッフとメールや電話でやりとりをするのだが、スタッフからの返答には驚かされることが多い。そのたびにやりとりがスムーズに進まず、ほとほと困ってしまった。民間企業出身の私と、大学職員との間のコミュニケーションギャップが生じているのだろう。きっと、大学職員から見ると、民間企業出身者は話が通じないと当惑しているのだろう。

 最も驚いたことは、何年か前に「3年間は授業内容を変えられません」という返答を受けたことだ。「授業内容の記述を変更するには、どうすればよいか」質問したときのことだった。ワードファイルに入力した授業内容を大学側へメール添付で提出していたため、内容を変えるにはそれを変更して同じように提出し直すだけのことだと思っていたが、そもそも変更できないというのだ。

 前年の授業全体の構成や個別の授業内容を調整して変更したいだけのことで、私から見れば、毎年、授業内容を改善することは、当たり前のことだ。いや、毎年どころか、授業が終わるたびに、修正を加えている。逆に改善していかなければ、最善の授業を学生に提供できるはずがない。