働き方改革が推進される一方で、確実にブラック企業は存在している。ブラック企業で働きたい子どもも、入社させたい親もいないはずだ。やはり、子どもが望む業種の一流ホワイト企業であってほしいというのが本音である。よりよい形で社会に送り出すことができれば、親としても一安心だろう。そんな親御さんに、ぜひお読みいただきたい一冊だ。(中山寒稀)

本書の要点

(1)一流ホワイト企業から内定を得られる学生の条件は、「企業から何が評価されるのかを知っていること」と「企業から評価される力を得る機会が与えられていること」である。
(2)「今は売り手市場だから、就活はそこまで大変ではないはず」と考えている親御さんも多いだろうが、状況は厳しい。学生の7人に1人は就活うつになるという調査結果もあるほどだ。
(3)「一流ホワイト企業」に入るためには、IQとEQを高めるのが近道である。加えて、就活力も必要だ。

要約本文

◆東大卒でも就活がうまくとは限らない
◇一流ホワイト企業に入れる人、入れない人

「せっかく20年間育てて東大にも入れたのに、なんでそんな会社にしか入れないの!?」

 就活中の著者が、中小企業一社のみの内定しか得られず、母親から言われた言葉である。著者の弟も、東大薬学部に在籍していたにもかかわらず、内定を得たのは製薬事業とは関係がない中堅企業だけだった。

 著者は、こうした経験をきっかけに、業界、企業、内定をもらえる学生ともらえない学生の違い、学生に対する評価基準についてさまざまな角度から研究した。著者がたどり着いた「一流ホワイト企業から内定を得られる学生」の条件は2つだ。「企業から何が評価されるのかを知っていること」と「企業から評価される力を得る機会が与えられていること」である。

 前者について、企業が評価する内容を事前に知り、取り組んでいる人は、やはり結果が違ってくる。この「企業からの評価軸」は時代の流れを受けて変化しているため、親の時代錯誤な考えが悪影響を及ぼすこともある点に注意したい。