不倫を認めるしかない
たった一言の直球質問

 数日たって、2人が帰ってきました。 

 女性秘書との取材のやりとりの報告が始まります。

 まずはAさんが、とにかく、こちらには全部材料があるということをわからせるために、次々と写真や資料を見せて、相手の反応を見ました。相手はうつむいたたままで、じいっと聞いていました。そして、長い沈黙が続いた…そうです。

 そこで、あの生真面目なKさんが一言、発したそうです。

「つまり、あなたは、愛、というか、社長を愛しておられるのですよね」

 すごい直球質問です。すると、彼女は小さくコクリとうなずいたそうです。取材はこれで終わりました。相手が認めたのですから。しかし、そこには権力が欲しいとか、金銭が欲しいから、といった臭いが感じられません。それが、彼らの報告でした。
 
 もちろん記事は掲載されました。大人の視点というか、正義感を前面に出したものではなかったはずです。
 
 そして、取材報告が終わった後、Kさんは、私にどうしても話したいことがあると相談に来ました。そのときの一言は今でも覚えています。

「木俣さん。私は、木俣さんと今までいろいろ、いい仕事をさせていただきました。今後もいい仕事を続けたいと思います。しかし、今回のような仕事は、私には二度とさせないでください」

 もちろん、それ以降Kさんにその手の仕事は頼んではいません。