イージス・アショア,自民党,安部晋三首相,河野太郎防衛大臣
地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入停止を巡り議論する自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議。防衛関係議員からは反発の声が上がった Photo:JIJI

 新型コロナウイルスの感染拡大とともに目立つのは、首相の安倍晋三が下す突然の方針転換、決定だ。安倍自身が「科学的根拠はない」と認めた全国の小中高校の一斉休校。10万円の特別定額給付金、検察官の定年を特例で延長できるようにする検察庁法改正案の撤回など、議論なき決断が続く。いわば「いきなり官邸」といってもいい。

 国会会期末の直前にも「いきなり官邸」が登場した。安倍と官房長官、菅義偉の官邸ツートップの地元である、山口県と秋田県で建設が予定されていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入停止の発表だ。6月15日夕、防衛相、河野太郎が防衛省で記者会見を行った。

「イージス・アショアはコストと配備時期に鑑みて、配備プロセスを停止する」

 事実上の計画撤回表明でもあった。ブースターと呼ばれるミサイルの推進力を維持する装置を切り離した後に、自衛隊の練習場内など安全な場所に落とせないという技術的問題が分かったためだ。しかし、この技術的問題は以前から指摘されていたことだ。