しかし、建設直後から地盤沈下により傾斜が始まります。途中で補正を試みたものの、傾斜したまま完成。その後も徐々に傾き、一時は垂直方向から4.5mも傾いてしまいました。

 そのため1990年から大工事が行われ、安定が図られた2001年にようやく一般公開が再開されます。

 円柱に囲まれた6層の回廊の上に鐘楼があり、円筒形の外径は約20m、内径は約4.5m。内部にある251段の螺旋階段で屋上まで行くことができます。

 鐘のある屋上からはドゥオーモや礼拝堂、ピサの町並みの絶景が広がります。鐘は傾きが増すのを危惧して、鳴らされることはないとのこと。

 ピサの斜塔とドゥオーモ、洗礼堂、カンポサイト(納骨堂)は、1987年に世界遺産に登録されました。

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1層目の基板の部分はブラインド・アーケードになっている ©iStock

●場所
 ピサはイタリア中部、トスカーナ州にある人口約9万の県都。フィレンツェから約85㎞に位置しており、日帰りで訪れることも可能です。

 かつて海運で発展したピサは、11世紀にはジェノヴァやアマルフィと並ぶ、イタリア海洋国家のひとつに数えられていました。アルノ川が流れる町には、ピサの斜塔やドゥオーモなどの世界遺産以外にも、歴史ある教会や国立美術館などの見どころがあります。