世界的トップモデルの冨永愛さん初のビューティブック『冨永愛 美の法則』が約7万部のベストセラーとなり、年齢を問わず多くの人から支持されています。
本書で冨永さんは、美しさの大前提として、「誰でも、その人なりの素材の良さがあるからこそ、それを見つけ追求し、活かすことが大事である」と語ります。
今回は、そんな冨永さんの、素材を活かすメイク術について、本書から一部紹介していきましょう。
メイクで輝きまで消してはいけない
日本女性は、メイクがとても上手。そして濃い。
日本はコスメ大国で、すばらしいメイクアップ・コスメがたくさんあるとはいえ、ちょっと頑張り過ぎでは? と思うこともある。
ヨーロッパの女性は、昼間はほぼノーメイクで、夕方から口紅をつけるくらい、という人が多いように思う。だから、初めて日本に来たパリジェンヌも、朝からハイレベルなフルメイクで出かける日本女性にびっくりするという。
ファンデーション、眉毛、アイシャドー、マスカラもばっちり、チークも口紅も、となると、ちょっとお腹いっぱいという感じ。やり過ぎは、その人ならではの輝きも消してしまう。
メイクにも、服と同じように、やはり“抜け感”が必要だと思う。
私の日常は、肌はすっぴんが基本(日焼け止めはマストだが)。眉毛だけ描き、バッグにはお気に入りの口紅が一本だけ。
ファンデーションを塗るときは、顔全体にぺたーっと塗るのではなく、顔の真ん中を中心に薄くのばすように塗り、フェイスラインは残す(顔と首元が自然につながるように)。
顔全体をすべて均一に塗ってしまうと、なんだか人工的に見えるし、その人自身の輝きや魅力も消えてしまうと思うから。そのぶん、毎日のスキンケアは丁寧におこない、素肌を大切にしている。
そばかすや、シミ、クマが目立つ場合は、そこだけコンシーラーをちょんちょんと塗るのもいいけれど、どうしてもそこだけ厚塗りになる。私がいま試しているのは、そこにハイライトを入れること。パールの光でうまくカバーすることもできる。もう少しカバーしたいというときは、コンシーラーとハイライトを混ぜて塗るとよい。
きちんとしたい日のメイクは、ファンデーションを薄く塗り、眉毛を描き、薄いアイシャドーとアイライン、チーク、軽く口紅を塗って終わり。マスカラはめったにつけない。滲(にじ)んでしまうと面倒だから、ビューラーのみのことが多い。マツエクをするというのも、一つの手。私も最近やってみて、この効果に驚いた。
メイクアップでは、自分に合った色を見つけるのも大事なポイントだ。
たとえば、最近よく聞くカラー診断で、自分の肌がイエローベースか、ブルーベースか知るのも一案。自分に似合う色を知らずにメイクをしていることもあるので、プロに診断してもらうのもいいと思う。
本原稿は、冨永 愛著『冨永愛 美の法則』のレッスン2「美人オーラのつくり方」からの抜粋です。
『冨永愛 美の法則』では、ボディメイクや美容テクニック、内面から美をつくる食事術なども、たっぷり収録されています。あなたもこの夏、「美しい人になる習慣」を身につけてみませんか?
冨永 愛(とみなが・あい)
1982年生まれ。17歳でNYコレクションにデビュー、一躍話題となる。以後長きにわたり世界の第一線でトップモデルとして活躍。そしてモデルのほか、テレビ、ラジオ、イベントのパーソナリティなど様々な分野にも精力的に挑戦。2014年より3年間の休業を経て、2017年秋復帰。日本人として唯一無二のキャリアを持つスーパーモデルとして、世界一流メゾンのランウェイに返り咲く。現在、チャリティ・社会貢献活動や日本の伝統文化を国内外に伝える活動、執筆のほか、2019年秋、TBSテレビ「日曜劇場『グランメゾン東京』」では主要キャストとして抜擢、女優としても活躍。公益財団法人ジョイセフ・アンバサダー、エシカルライフスタイル SDGs アンバサダー(消費者庁)。