スキルをどう学ぶべきか
スキルだけに頼るべきではない

 では、ビジネススキルや営業スキルはどのように学べばいいのだろうか?そもそもビジネススキルや営業スキルには膨大な種類がある。それらの全てを試すのは現実的ではないし、そのような時間の余裕も私たち営業にはない。だとすれば、自分に役立つビジネススキルや営業スキルをどのように見つけ、身に付け、大きな結果を軽やかに出せるだろうか?

 ここで重要なのは、ビジネスの根幹に立ち返るということである。ビジネススキルや営業スキルは、全て私たちが結果を出すために先人の知恵として磨かれてきた匠の技だ。だが、そのスキルを駆使しても結果が出ないということはなかっただろうか?結果が出ないために別のスキルを探してチャレンジしたものの、それでも結果が出ないということはなかっただろうか? 

 これは、スキルでは根本的に解決できない何かがあり、その影響によってビジネスがうまくいっていないということだ。もしスキルだけでさまざまなビジネスの課題を解決できて結果も出せるなら、スキルが多いベテランのビジネスパーソンやMBAホルダー全員が幸福でリッチな人生を送っているはずだ。

 だが私たちは、ベテランのビジネスパーソンやMBAホルダー全員が幸福でリッチな人生だとは聞いたことがない。むしろベテランであってもMBAホルダーであっても、ビジネスで苦戦することは十分にあり得る。皆さんの周りでもよく見かけることだろう。

 なぜこのようなことが起こるのかといえば、「ビジネスは人がするもの」だからだ。相手が人である以上、感情はあるし、誤った意思決定をすることもある。自分と相手では考え方や価値観の枠組みが違うこともある。だから商談相手に対して、スキルを駆使して最適な内容の提案をしても、結果が出ないことは起こりうるのだ。そのことを肝に銘じて、スキルを学び、実践していく必要がある。

 次回は、私が携わったコンサルティングの実例をもとに、なぜ一見素晴らしい概念やスキル等を駆使しても結果が出ないのかを解説する。