酒は百薬の長というが、実際、適度な飲酒は心臓病や糖尿病を予防する。

 Jカーブと呼ばれ、缶ビール1本(日本酒なら1合)程度の飲酒は、飲まないよりも死亡率を下げるのだ(ただし、それを超えると死亡率は急増する)。

 これまでこのJカーブは死亡者の統計で割り出していたのだが、独立法人酒類総合研究所がマウスに1%のアルコール溶液と2%のアルコール溶液を与えて、老化と肝機能を調べたところ、1%を与えたマウスは水しか与えないマウスよりも明らかに老化スコアが下がり(4分の1程度)、肝機能も改善したのだ(2%がそれに次いだ。https://www.nrib.go.jp/data/nrtpdf/2013_2.pdf)。

 酒は肝臓の天敵だと思っていたが、日本酒については適量さえ守れば、むしろ味方にもなりうるのかもしれない。

 さらに日本酒の場合は、がんまで抑え込んでしまうという説もある。

「日本酒の消費量が多い東日本地域のほうが、西日本に比べて肝硬変や肝がんによる死亡率が低い」(日本酒造組合中央会「知って得する日本酒の健康効果」)らしく、日本酒には肝臓がんを抑える作用があるのではないかと考えられている。

 そこで膀胱がん、前立腺がん、子宮頚がんのがん細胞にアルコール分を抜いた日本酒成分を加えたところ、増殖が抑制され、一部は死滅した。日本酒に含まれるアミノ酸に制がん作用があるらしい。ちなみにウイスキーなどの蒸留酒では効果がなかったという。